11月11日に当山妙善寺の報恩講法要が勤まりました。
報恩講とは、宗祖親鸞聖人のご命日(新暦11月28日、旧暦1月16日)をご縁として、阿弥陀さまのご恩と親鸞聖人のご恩を偲び、感謝させていただく、浄土真宗において最も大切にされている行事です。
去年、一昨年とコロナ禍で近隣のお寺の方々のご出勤はご遠慮していただいていたのですが、今年はご出勤していただき、厳かな雰囲気の中にも華やかな法要をお勤めすることができました。
法話のご講師は本年も滋賀県の即往寺住職の京極 真了師でした。
今、私たちがこうしてお念仏のみ教えに出遇わせていただいていますのも、親鸞聖人のご恩であります。そんな親鸞聖人のご和讃の中に
如来大悲の恩徳は
身を粉にしても報ずべし
師主知識の恩徳も
ほねをくだきても謝すべし (『正像末和讃』より)
(意訳:阿弥陀さまの大いなるお慈悲のご恩には、私の身を粉にしてまで報いましょう。お釈迦さまや先にお浄土にお生まれになられた祖師方のご恩にも、私の骨を砕いてまでも感謝しましょう。)
と遺してくださっています。
遠い昔から、この世界を生まれ変わり死に変わりを続けている私が、そこから抜け出してお浄土に生まれるただ一つの道でありますお念仏のみ教えに出遇わせていただいていることのご恩は、返しても返しきれないものです。
報恩講では、親鸞聖人のご遺徳を偲びつつ、私も阿弥陀さまに願われている身であると改めて知らされ、返しても返しきれないご恩の有り難さを味わわせていただきました。 合掌