親鸞聖人のご旧跡を訪ねて

お話

先日、神戸東組寺族青年会の研修旅行に行ってまいりました。

行き先は茨城県。

旅の目的は親鸞聖人のご旧跡を訪ねることです。

聖人は、1207年の承元じょうげん法難ほうなんによって越後へと流罪るざいになられました。

そして1211年に流罪が赦免しゃめんされた聖人はしばらく越後国にとどまった後、常陸国(茨城県)へ向かわれます。

常陸国に到着された聖人は、下妻(小島の草庵)に3年ほど逗留された後、笠間群の稲田の草庵に移り住まれ、この地を拠点にして20年間関東での布教活動をされました。

そして布教活動のかたわら、『教行信証』の執筆にも励まれました。

今回の研修旅行では、関東での拠点となり、『教行信証』の執筆もされた稲田の草庵跡がある西念寺、山伏弁円の伝承で有名な板敷山大覚寺、聖人の弟子唯信が開基の信願寺、『歎異抄』を書かれた唯円が開基の報仏寺、真宗高田派の本寺専修寺、聖人が1221年から逗留された無量寿寺に参拝させていただき、丁寧な解説もいただきました。

流罪は聖人にとって大変なご苦労ではありましたが、聖人が実際に生活をされ、布教活動や『教行信証』の執筆を行なわれた地に私も立たせていただき、とても有難いご縁でした。

聖人が伝えてくださったお念仏のみ教えを私も大切にして、より多くの方に伝えていければなと改めて思わせていただいた旅行でした。

合掌