「あの時〇〇をしといたらよかった」、「もっと前からしとけばよかった」、「なんであの時〇〇をしなかったんだろう」
こんなこと思った経験は誰にでもあるかと思います。私も宿題や提出物は直前まで溜め込む性格なので、いつも直前になって大慌てで終わらせていました。その度に「もっと早く終わらそう」、「次は計画的にしよう」と思っても、また同じことの繰り返しです。
私は小学生から高校生まで野球をしていました。それなりに練習もしていましたし、毎日帰る頃にはくたくたになっていました。
それでも最後の試合が終わると、「もっと練習しとけばよかった」といった後悔の思いが溢れました。
よく夏の甲子園を見ていますとインタビューで、「後悔はありません」と言っている選手を目にします。「後悔がない」と言い切れるのは、本当に毎日を精一杯やり切った人しか言えないのだなと改めて感じました。
思い返してみれば、厳しい練習をしてきたつもりでもどこかで楽をしてみたり、「これくらいでいいやろ」と思うこともありました。
『賢善一喜経』というお経があります。『一夜賢者経』や『一夜賢善経』とも言われるこのお経は、お釈迦さまが出家修行者である比丘たちに、禅定(精神を統一して安定させること)や瞑想の心得について説かれています。
そこでは過去を振り返らず、未来を追わず、ただひたすらに今あるもの、今日の義務を果たすことが重要であると説かれています。
およそ過ぎ去った過去は捨てられたもの。未来はまだ来ていません。今日、今この時にできることを集中して熱心にすることが大切なのだなと聞かせていただきました。
過去のことを後悔するのではなく、まだ来ていない未来ばかりを見るのではなく、今を大切にして、今できることをしていきたいですね。
南無阿弥陀仏